台風来襲への備え(水災編)
前回は風災対策をお伝えしました。
今回は水災対策についてです。
★水災対策のポイント★
津波と異なり、 河川洪水などの水災では 、 堤防至近の施設でない限り 、 水圧により建物が押し流されるケースはあまり起こりません 。
河川洪水や内水氾濫の場合は、 ゆっくりと水位が上昇し 、 次第に床上浸水となり 、 建物や設備が水没する形態が多いです 。
水災被害 をなくすためには 、 水に浸からなくする 必要 があります 。
水災被害をなくすための3 つ の ポイント
① 水をせき止め、浸入させない
② モノを高いところに持ち上げ、浸水させない
③ 入ってきた水を早く排出する
◇台風来襲直前に実施する 対策◇
□ 建物出入口などに防水板を 設置 する 。
□ 建物 出入口などに 土のうを 設置 する 。
□ 水のたまりやすい場所 、 浸入の予測されるところに排水 ポンプ を 設置 する 。
□ 停電に備え 、 排水ポンプの近くに発電機も準備する 。
□ 屋上 、 バルコニーなどの排水溝 ドレーン を点検し 、 詰まりがあれば清掃する 。
□ 構内の排水 側溝 を 点検 し 、 詰まりがあれば清掃する 。
□ 1 階床置き 、 屋外置きの物品は 高所 へ 移動 させる 。 2 階への移動 、 ラック上段への移動
□ 高所に移動できない場合はパレット上に置き 、 少なくとも 10 cm 程度は持ち上げる 。
□ 炉は 停止 する 。 炉に水が入ると水蒸気爆発の可能性あり
□ 車両は高所へ移動させておく 。
まとめ
平時の取り組み
風災対策、 水災対策の多くは 、 建物の改変や設備の改変 、 物品の購入などを平時のうちに実施しておくことが前提となっています 。
平時のうちに 実施 しておくべき取り組みのうち特に重要な項目は以下の通りです。
平時のうちに実施 しておくべき取り組み ~特に重要な項目~
防水板設置工事
防水板には手動式、 電動式 、 浮力式など様々なタイプがあります 。 コスト的には手動式が有利ですが 、 来襲直前に確実に取り
付けず取付忘れなどがあると 、 有効に働きません 。 また 、 開口幅が広いと 、 防水板の重量が大きくなりすぎて 、 手動設置は難しくなります 。
様々な タイプ を 比較 し 、 適切な商品を選定することが重要です 。
屋根、 外壁の修繕
強風による屋根 、 外壁の剥がれは 、 多くの場合 、 元々壊れていたり 、 劣化で強度が落ちている箇所が壊れ 、 破片が飛散し他箇所に被害を与えます 。
平時のうちに適宜 点検 し 、 不良箇所を修繕することが重要です 。
屋外設備の補強
屋外設備、 特に屋根上に設置されているダクト 、 換気塔などは強風による被害が多く出ています 。 鉄骨フレームなどで補強できれば 、 風災対策上有効です 。
高所、 低所の確認
敷地内のどこが低所で水がたまりやすいか、 どこが高所で物品避難箇所の候補になるか 、 また車両等を避難させることのでき
る高所は敷地周囲にあるか 、 などをあらかじめ把握しておくことで 、 直前の対策をスムーズに実行できます 。
緊急保安物品の購入
特に事前購入の望まれる 物品 として 、 排水ポンプ 、 発電機 、 電工ドラム 、 ビニールシート 、 緊結用チェーン 、 懐中電灯 、 投光器等照明器具 、 緊急用食料 、 医薬品 、 土のうなどが挙げられます 。
特に 土 のうは 、 通常の土を入れる土のうのほか 、 吸水性土の う 、 水の う ウォーターバッグ などもあり 、 設置のしやすさなども勘案の上で商品選定が望まれます 。
防災体制の構築と平時の活動
台風来襲直前から被災後の対応を円滑に実施するためには、 災害対策本部を編成し 、 各種検討 、 判断 、 指示ができる体制を整えることが重要です 。
メンバーの役割の周知 、 時系列に応じた各種行動の検討 、 事前検討事項の協議 、 有事を想定した訓練など 、 平時のうちに実施しておくことで 、 有事対応力が向上します 。
避難場所の把握
万が一河川が決壊した場合などで、 1 m 以上の浸水が目前に迫った場合 、 その場にとどまることは極めて危険です 。 そのときはいち早く避難してください 。
*参照 SOMPOリスクマネジメント株式会社 リスクソリューション開発部 自然災害グループ
https://www.sompo rc.co.jp